ツキノワグマ爪痕の樹とキツネの糞【台高】4/4
2020年 04月 10日

3/21、私が尾根歩きでツキノワグマが登ったタカノツメの樹を発見、近くにはクマ剥ぎと思われる樹皮が剥がされた樹もあった。
その時谷歩きしていたpiccoloさんが、その樹を見たいと言う事で再訪する事になった。


付加体で出来た岩相なのか火山由来なのかと考えながら歩く。
ここのは薄い層が幾重にも重なって出来た層になっているのでチャートなのかしら?
一枚一枚の層が3mmくらいで脆い、風雨にさらされあっちこっちで崩れている。

本流渡渉時、沢の岩場を見ていると緑色をしているのでこれは海底で出来た玄武岩が緑色岩になったものかしら?とかついつい考えてしまう。
よ~く見るとこの岩も薄い層で出来ている。

支流沢沿いを歩いていると、トリカブトやバイケイソウが出始めていてハシリドコロは直立した葉っぱの間からすでに花が抱え込まれている。


赤色の雄しべが目立つネコノメソウが可愛い、ハルリンドウも蕾を付けている。

ジャゴケがキノコのような雌器托が沢山出ていた。雌雄異体で有性生殖これは苔類。
苔の仲間もコケと名が付くからコケ類だと思っていたが、実はそうとは限らない。分類学も細かくなってきてシダ類や地衣類だったりするものもある。
面白いのが地衣類は藻類と菌類が共生して自活している。いろんな生き方があるんだね。


当日のカメラ写真を再生してまだ先であることが判明、やっとこさ見つけてpiccoloさんにこの樹だよと教える。


かなりの爪痕が確認出来るので、もしかしてここをテリトリーにしてるかも!トレイルカメラを設置する。
秋以外にここに来るかどうかは分からないが、クマ剥ぎも近くにあることだし他の動物が映るのも期待したい。

更に尾根を登って行くと、少しだけシャクナゲが群生しているが蕾がかなり少ないように感じる。


シャクナゲを抜けるとpiccoloさんが爪痕を発見、これもタカノツメなので爪痕がはっきりと分かる。
周辺に根上り桧や大木の洞も数本あったので用心深く近付き確認するも、痕跡すらなかった。

稜線まで登り詰め縦走路を南下、登山道に突出している岩も気になる。黄土色で周辺に細かく砕けたのもたくさん転がっている。
石英が貫入した岩等、いちいち見てしまう。

周りの峰々の景観を見ながら、火山爆発があった当時はどれ程の高さまで大地があったんだろうかと想像する。
専門書を見返すと大台カルデラがあった様子は跡形も無いそうです。爆発があった時代から数千万年かけて風化しているのでそれが何m風化されたのかは分からない。
恐らく何百m、いやもっとなのかな?今見ている大地は海底由来の基盤岩なのかな、歩きながら想像するのが楽しい。

道の真ん中にグレー色した真新しい糞を発見、先を行くpiccoloさんを呼び見てもらう。
白い毛が沢山見えるので枝で糞を崩して見ると、中にもたくさんの毛が入っているのが分かった。
置き土産したのは誰かな?肉食なのでキツネだろうと推測、その先200mには少し古いけど同じ糞があり帰宅後調べたらキツネに間違いないよう。

以前ヤドリギの種を擦り付けた樹々の所に到着、確認しに見回るが全部無くなっていたショック~~。
あの時、実から出る粘着質が手にべっとり付くのを嫌ったのが失敗だったかも。
でも大丈夫!!3/21に手が届く所に自然に種が取り付いていた樹を発見したのでそれで観察は出来る。いいタイミングで山の神様はそこを教えてくれたんだと思う。(記憶が曖昧になっていなければいいのですが…)

ランチタイムにする。空を見上げると左側は入道雲のような雲があり青空が広がっているが右側はなんだか怪しい雨雲のようなのが広がっている。
予報では傘マークじゃないのだけど、風が吹き始めたかと思うと霰混じりの小雨まで降って来た、そんなに長い間ではなかったので傘不要でランチを終えることが出来た。変な天気だ。

下山は、以前クマ棚をたくさん確認した尾根を下る事にする。
こちらもプーさんのテリトリーかも?太い枝がバキバキに折られたナラの樹近くにトレイルカメラを設置。
2台のカメラは2週間後の回収予定。何が映っているか楽しみだ。

piccoloさんが地形図と睨めっこしてこの枝尾根から下山となったがなかなかの急斜面、手袋して樹を掴みながら転げ落ちないように支流の沢に着地。
途中で面白いギュウギュウ蔓を発見。
帰宅したその夜、BSNHKでツキノワグマを28年間追ってるカメラマンの番組を見た。
私達がツキノワグマのことを知りたいと思っていたので何というタイミングの良さだろう。
冬眠する前には、寝心地が好いように巣穴に敷く木の枝や落ち葉を掻き集めている姿や、赤土を食べたり樹液も舐めたり。そして季節によって何を食べているかも等クマを知るいい勉強になる。
又、樹に登り下りする俊敏さや、急斜面の崖でも平気で歩く姿は圧巻。
衝撃的だったのが、母クマの抵抗虚しく雄クマが繁殖前に子クマを殺す凄い映像もあり自然の厳しさを垣間見る事が出来た。
あまり知られていなかった生態も、この方の映像で徐々に解明されているようです。

