ひんやり温度の黒倉又谷遡行 微生物動画あり 7/29 【台高山脈・奈良県】
2023年 08月 10日


今日も朝から冷えてるな〜、山の中は20度前後。
今日は帰りに五色湯跡湧き出し口の湯の花とピンクの藻と温泉水を採取する予定。
黒倉又谷へと行く途中で五色湯跡に降りてこられそうな尾根を確認していく。
以前も五色湯跡に下山後に立ち寄ったのだが、通常の下山ルートで降りてくると五色湯跡まで帰り道とは反対方向に戻らないとならないので40分くらいロスタイムになる。
なのでpiccoloさんが五色湯跡を目指す最短ルートで下山することにしようと黒倉又谷へ移動中降りてこれそうな尾根を調べてくれた。


黒倉又谷出合からすぐに入渓せず、右岸巻ルートで進むが途中数メートル外して歩いてしまう。でもそのおかげで腐生植物のシャクジョウソウがたくさん生えているところに出くわした。数メートルのルートミスもある意味ラッキーだった。
葉緑素を持たない腐生植物なのにツツジ科なんだって。

スポンジパンケーキのようなきのこのイグチ、傘を上から見たらこんがりといい感じに焼けてます。傘裏はふっくらとしたスポンジ状。沢山の種類のきのこを見てきていろんなパターンのタンパク質の標本が出来るんじゃないかと感じる。顕微鏡を見ていると全ての生物は菌糸の繊維で出来てるんだと思うようになってきた。

釜泳ぎやツルツル滝登りを避けて3つ?の滝すべてを巻いていきます。
4mの滝の釜の色が美しい〜。

際どいところもありビビりながら巻きます。

6m滝手前のところから入渓。スニーカーから沢靴に履き替える。
まだまだ気温が低いのであまり濡れたくない。



4m、6m、5mの斜瀑を超えていく。冷たいけど気持ちいい。しかし腰から上は濡れたくない。
ここからナメが始まります。ツルッと滑りそうになりながらも進んでいく。

一番目の見どころの10mの釜を持つ3mの斜瀑。なんて美しいブルー。
いつかは泳ぎたいと思っているんだけど今日も水温が低すぎて無理そう。



その後も樋状滝や小滝を楽しんでいく。



美しい景観が続いていく。自然ってなんて素晴らしいんだろう~。

この形の苔は初めて見るな~。めちゃ可愛い。でもシダかも?なかなか分類がわかりにくい。

大岩にたくさんのイワタバコが咲いている。

ふと沢の中の岩を見ると赤い模様が入っている。赤藻のベニマダラでキレイな水のところの岩に付着するそう。この赤色はフィコエリトリンによるものでフィコエリトリンの吸収スペクトルはクロロヒルに吸収出来ない波長500〜600nmの光。
緑の藻とのコラボが綺麗。



日陰に差し掛かったので、濡れたくないので小滝は回避して進んでいく。

倒木に白いうにうにと何かの菌糸がたくさん出ている。面白い出方だな。



5mの滝までやってきた.ここは右岸を巻き登ると、10mの直瀑のところで右岸側に湧き水が出ているので600mlのペットボトル3本汲む。湧き水が流れ出しているところもベニマダラで赤色になっている。
この先、いつもは左岸に渡って高巻きしているが、今回は右岸から巻いた。

そろそろ最終地点が近くなってきたので最後の深みがありそうなところで泳ぐ。

倒木も乗り越える。


いろんなカエルちゃん。
飯場小屋跡が見えてきた〜ゴール~。あれっ?小屋が潰れている。
一昨年は中は見られる状態だったのに、完全に屋根が潰れている。

沢の水を汲んでランチにする。
長いツタがあったのでブランコしても大丈夫かな?と乗っかってみた。
びくともしない頑丈な作りだ。凄いな。

寒くなってきたので下山に入る。

下山途中でアフロヘアのホコリちゃんみっけ。粘菌のムラサキホコリかな?
粘菌は南方熊楠さんが日本の第一人者。この人の経歴調べたら凄いです。イギリスの大英博物館で働いていたり、サーカス団と一緒にキューバに行ったり行動が面白い。今のNHKの朝の連ドラ ”らんまん” に出てくる万太郎と仲良しの東大生の眉毛の濃い藤丸くんが南方熊楠なんじゃなかろうかと思ってましたが調べたら市川延治郎という人がモデルなんだそうな。確かに熊楠さんは東大になんか行ってなかったはず、でも眉毛が濃い人だしなと思っていたら別人だった。


見たことのないランを発見。山に生えるランにしたら大きめだな。
オオバノトンボソウのようです。変わった花の形。

地形図を途中途中確認し、無事に五色湯跡の対岸に着地。
五色湯のピンクの藻と緑の藻と白い湯の華を採取。
ピンクの藻の裏側は真っ赤でまるで血液みたい。




遡行ではあまり泳げなかったので、ここの淵で水中メガネをつけて泳いで遊ぶ。気持ちがいい~。


五色湯の手前の大きな釜でも泳いでみたかったので泳ぎに寄った。ちょうどお日様の光で眩い滝を見ることが出来た。
水中の美しいブルー。を堪能。

ここの先では綺麗な形の湯の花が見られる。白い動物の毛や鳥の羽のようなものが水の中でユラユラしているように見える。とても神秘的な形。なんでこんな形になるんだろう?
鹿児島の霧島の天然温泉に行ったときにはもっと凄い、よく外人の人が長く伸ばしたあごひげのような20cm位の長さの湯の花を見ることが出来た。
今日もひんやりとした森の空間の中、沢登りと美しい景観を堪能した。
下山後、ひと泳ぎできたのも良かった~。



帰ってから、採取した藻を顕微鏡で見た。
どの藻も菌糸のようなものが絡んでるように見える。
岩壁から湧き出している温泉水の噴出付近に張り付いている藻のピンクや赤い色は細長い菌糸?から出てきた赤い細胞がひしめき合って出来た色彩みたいだ。



緑の藻は、細長い緑の菌糸の集合体。

湯の花は、透明の菌糸の集合体。

上の菌糸体の集まりの写真が顕微鏡で見える形で、普通に目視した時は湯の花の形は鳥の羽のように見える、不思議な作り。
プランクトンの動画ありです。拡大してみてください。アメーバーの動きやその他の微生物ちゃんも可愛いです。

