初体験!標高750mの洞口から竪穴を20m下降して自然洞窟探検 【台高山脈・奈良県】7/27
2024年 08月 21日


昨年、自然洞探検隊の方とある山で偶然出会い、自然洞をエスコートしますよとお誘いしていただいて1年が経過。
2年ほど前からテレビで洞窟探検家の吉田勝次さんの番組を見た時に竪穴ってどんなんだろうと一度は体験してみたいなと思っていた。
でも真っ黒闇で先が見えない洞窟探検は、ド素人では絶対に危なくて行くことは出来ない。
そんな夢が叶う時がくるなんて、信じられない~~~~。山の神様のお導きだわ~。
とりあえず事前にどんなところかご案内いただいた。
なんだか周囲に冷気が漂っている。洞窟の8m程の幅広い入口前に立っただけで、めちゃくちゃ寒い。冷凍庫の中なんじゃないかというくらいの冷気が洞内から漂ってきているので、温度差で霧が発生している。

洞内は気温が15℃以下とのことで、真夏に行くのが良いとpiccoloさんと探検家のマツケンちゃんと日程打ち合わせしてもらう。
今回のメンバーは5人。洞窟探検隊のマツケンとヤーマン、自然洞窟未経験の F谷・piccolo・ケルトの3人。
ご案内していただく洞窟は、洞口から最初は竪穴で宙ブラリン下降等あり約20m下降すると横穴となっているそうです。竪穴なので帰還するには宙ぶらりんのロープワークが出来ないと話にならない。
日程まで日にちがあるので洞窟探検のYouTubeを見たり、どんな下降器と登高器を使えばいいのか、何せ15mをロープで登らないといけない。
せっかくのお誘い、こんなチャンスは二度とないだろう、が、しかし行きたいけど、問題は15mをどうやって登るかだ。
斜面を足で踏ん張りアセンダーで登るのは沢遡行や登山で経験してるが、宙ぶらりんは未経験。

簡単な内部へと降りる場所とロープをどうセットするかをマツケンちゃんが簡単な絵にして送ってくれた。
YouTubeの動画でGURIGURI+なる道具を発見。
ド素人3人組は歳を取っているので、所有するエイトカンでの下降は片手がロープから離れれば落下するので安全なGURIGURI+を購入。
値段は高いけど、命には代えられないとネットで注文する。


それと足を踏ん張るアブミが必要だとpiccoloさんが手作りした。

早速、piccoloとケルトの二人で練習場所を探し、山の中にある丁度いい6m位の高さから宙ぶらりんのロープを設置して、上り下りの練習をする。
最初は全然上手く出来ず、しかもビビりながらなのでpiccoloさんにどやされながらスパルタ練習。
GURIGURI+がどこまで信用できるかわからないから、下降するにも上手くいかない。
何回か試してなんとかGURIGURI+をスムーズに操作できるようになった。
今度は、もう少し高さがあるところで練習したほうが良いなと高さのある場所探し、13mはありそうな所があり次回はここで練習しようとなった。

2回目の練習でF谷さんも一緒に訓練をすることに。
3人共、時間はかかったが13mを登れるようになった。
練習風景をマツケンちゃんに送り、そこまで出来れば大丈夫でしょうということになった。
私は、日程までまだ時間があったのでロープに器具の装着手順を間違わないように家のベランダを使って練習もした。
何せ寒くなったり、ロープの下降や登りで詰まったら、皆が生きて帰れなくなるのでしっかりと記憶しとかないといけない。
洞窟内の足元は水脈なので洞内気温はかなり低いとのこと。
私は、めちゃくちゃ寒がりなので、どうやってそこを克服するかも考えないといけない。
私が寒がってしまったら、せっかくの洞窟探検が台無しになってしまう。
いい動画を発見した。


シベリアの人の動画でシベリア人の女性がシベリア人はマイナス45℃から寒いと感じると言っている映像を見た.極寒の地の川でビキニで泳いでいる映像も見た。真冬の冷たい川で泳ぐと免疫力が倍増するそうだ。シベリア人て、なんて凄いんだ。日本人も戦時中シベリアへと何万人も兵隊を送っていたので、シベリア人との間で恋愛感情も生まれているから、生まれた子供多かったのでは。(この時、なぜだかソ連から脱出出来なかった東ヨーロッパの国のチェコ人を助けるために派遣されている。なんで日本からチェコ人を助けるために兵隊を送らなければならなかったのか疑問である、しかもポーランド人の子どもたちも助けていて、東京へと送っている。ハンガリーと日本の関係を追わなければとも思っている。)
そう言えば、70年代頃までの日本人も寒風摩擦や真冬の水浴びをしているのを見たことがある。この頃の日本人はひ弱ではなかったように思う。
因みに、日本人で70年代までに生まれた人たちは学校の授業で遠泳という授業が有り、海で2kmは泳げるようになっていたから凄い。なんで学校から遠泳の授業がなくなたんだろう?
余談が長くなった、ついつい低体温症になったらどうしようと不安が先立ちしていたが、それも先入観からきてるなと自分自身にマイナス45℃でも人間は生きられるんだと叱咤した。その御蔭で不安は吹っ飛んだ。
とにかく洞窟までの道中は汗もかくだろう、そして沢を渡渉しないといけないので足元は濡れてしまう。この汗で服が濡れたり、渡渉で濡れてしまうのは避けられない。なので着替えの服も持っていく。

当日が来た~~~。ワクワクしすぎて全然眠れなかった。駐車地に7時集合。
挨拶をして、出発。


思っていたより、早く洞窟に到着。道中汗もかいているので沢でちょっと水浴びをする。
男性陣は下で着替えをし、私は洞窟まで登っていき、そこで着替える。
着てきたものは全部脱ぎ、乾いたスパッツとラッシュガードに着替え、その上にウェットスーツ、その上にツナギ、更にその上にレインウェアを着た。レインウェアは帽子がついているので頭や首が冷えるのを防ぐ。その上にヘッデンを付けたヘルメットをかぶる。
ハーネスに登下降用の器具とアブミをつける。
持って入る荷物はカメラと手持ち用の懐中電灯と鉱物を照らすためのブラックライトをウェストポーチに入れて持参。






着替えたことを下の男性陣に知らせ、いざ穴の中へ~。入っていく穴の周りに石がゴロゴロしているので落とさないように気をつけないと。
先に慣れている二人が竪穴洞窟に入っていき、ロープをセットする。
人一人しか入れない穴から潜り込み、4m下までは岩を伝って下りていく。

最初の降り口は私の脚が届かないためにpiccoloさんがクライミング用の5段梯子をセットする。
クライミング用の梯子を購入してから長いこと経つけど今まで使ったことがなかったので、持ってきといて良かった。初めて役に立った。



ここからセットされたロープで懸垂下降して下の棚へ一旦着地、さぁこの先が宙ぶらりんで地底まで13mくらいかな、最初にヤーマンが下りていき、皆が下りてくるのを見守ってくれている。
二番手にF谷、piccolo、ケルト、マツケンの順で下降していく。
ロープにGURIGURI+をセットし下降開始、目の前の壁と先に下りた人のヘッデンで照らされてるだけなので他は真っ黒闇のなか宙ぶらりんで下るので最初はビビっていたけどすぐに慣れてスムーズに下降できた。


ドキドキとワクワク。降り立った空間も幅が狭く2m弱くらいかな?水脈の深さは足の踝辺りで勢いよく流れている。両壁は垂直で15m~20mあるでしょうか!
何万年?何十万年?かけてこの水脈はここまで削られてきたのでしょうか?この先も少しずつ削られ両壁がどんどん高くなるのかと思うと地球の偉大さを感じられずにはいられません。まずは水脈を上流側へ進んでいく。水温は10℃以下?



ライトで照らされた壁には水しぶきで飛ばされてくっついた石灰の造形が見られる。
綺麗だ~。イットリウム木村石に似てるな。(イットリウムとカルシウムを含む鉱石)
いきなりマツケンちゃんが「楽しい~」と言い出し、みんな見たことがない景観を目の当たりにしながら、感動を口々に言いながら進んでいく。


何故かこの洞窟には2cm強位の大きさの綺麗な模様の羽の蛾が住み着いている。飛んでるのではなく、皆、岩壁に張り付いままで動かない。
死んでる子には白カビが付いていた。この洞窟ではコウモリは居なく蛾が生息してるから不思議。
地底不思議空間を歩いているうちは、あっちゃこっちゃと見ていくのに忙しいからか全然寒さが気にならない。


ヘッデンを消すと当然真っ暗だ。
ちょっと崩れたところもあり、慎重に歩いていく。
全長は200mくらいあるそうです。そんな広いところは出てこないけど奈良の山の中にこんな自然洞窟があったことを知らなかった。大峰の無双洞に入ってみたいなと思っていたけど、なかなか行くチャンスがなかった。





皆でワイワイ言いながら写真も撮ったり、動画も撮ったりしながら進んでいく。
真っ暗にして岩場をブラックライトで照らしたら、緑色や黄色やオレンジ色や青色に光るところがあった。




事前に図書館で借りた本「たくさんのふしぎ」の今月号が光る鉱石特集だったので光る鉱石が有機物を含む鉱石だと知った。同じような色の鉱石の写真が載っていた。
借りた本の写真と同じような光り方をしている。




カラパチア石みたいに紫外線ライトを当てると綺麗な青色に蛍光して浮かび上がっていた。






無機物だと思われていた鉱物だが、近年、有機物の鉱物があることがわかってきたらしい。
オレンジとかに光るのは炭素が紫外線に反応しているかららしい。
タイミングよくいい本に出会った。


とにかく穴があったら、ヤーマンとマツケンが見に行ってしまう。
新たな穴を発見したいそうだ。二人はクライマーでもある。

水で削られた足元の石は大理石かな?水脈を匍匐前進したり崩れたところは少し巻いたりしながら200mは進んだのかな?(クネクネ曲がりくねってるので距離感がまったく掴めません)崩れて進めなくなるところで終了。
途中上段の穴へ寄り道したが、夢中になっていると、突然パニックに襲われそうになる。
今すぐ地上に出たいみたいな感情がわーーーーっと出そうになった。
まずい・・・。自分に大丈夫だと言い聞かせ、3分程で収まった。は~~~良かった。



あとは楽しみながら、下流へ移動。こちらでも岩壁にブラックライトを当てて見た。


200m全体的に凄く蛇行しているのでカーブがいくつも出てきて面白かった。
中に入ってから5時間程経過したでしょうか、そろそろ地上へ戻りましょうとロープのあるところまで戻る。
ここが本日の核心だ~~~。


地底から13m程上がったところに棚があり、上りは一旦そこまで登ることに。
ヤーマンが最初に登って、皆をフォローするのにテラスで待っていてくれている。
次にF谷さんが登りだそうとするが事前練習のように上手く登れない。

洞窟内は気温が10℃くらいと寒いので、服装を何枚も着込んでいるのと、空間が狭いので事前練習したときと状況が全然違うので大変そうだ。
なんとか登ってはいるけど途中で腕が疲れるんだろう、休憩しながら棚を目指し登っていく。
歩いている時は感じなかったけど待機していると、水脈に足が浸かっているので寒くなってくる。
私はかなり着込んでいるので大丈夫だけどpiccoloさんやマツケンは服が濡れているので寒いらしい。
ロープ位置から離れたところに小石が堆積していたところがあり、足が水に浸からないのでそこで待機する。
足元が濡れているかどうかで体感温度はぜんぜん違う。

棚に登り上がったF谷さん、そこからまだ5m登り上がらないと行けないんだけど、うまく取り付けず、30センチ位ありそうな石が落ちてきた。しかも2回も。
下で待っていた私達はそこから離れていたので当たることなく大丈夫だった。
ここの洞窟は落ちそうな石がゴロゴロしている。
F谷さんじゃなくても、落としていたかもしれない。
最後の5mも難儀している。F谷さんは背中にかけていた荷物がつかえて登りにくそうだ。
登れますようにと祈る。
なんとか時間は掛かったが無事、F谷さんは地上へと戻れた。

次にpiccoloさんが寒そうだったので先に行ってもらう。
手足が悴んでいるのかなかなか登れない。
テラスまでなんとか登り、そこで一旦温存。
マツケンも寒いと言っているがごめんね最後は怖いから先に行かせてねと私の番。
いっぱい服を着込んでいたおかげで私は全然寒くなく、ぎりぎりいっぱいまで家のベランダで練習していたから、最初の取り付きはマツケンが手伝ってくれ、上手いことテラスまで登れた。ここから残り5mにpiccoloさんが登っていくが手作りアブミが脚から離れてしまい、なかなか登れない。
ああ~~~神様、piccoloさんをお助けくださいと祈る。
なんとか地上に生還、持っていた荷物が狭いを最後のところで岩に登り上がるのに邪魔をしていたみたいだ。

マツケンがテラスまで登ってきた。さすが慣れているから早いな。
マツケンが別の穴から私のウェストポーチを取りに来てくれたので、邪魔になるものはなくすんなり5mを登れた。
最後の岩場に設置したアブミを使って地上へと戻れた。わ~~~生きて帰って来られた~と感動。
最後に出てきたヤーマンが私たちが出ていったところで残りの5mを登る時にヘッデンの電池が切れてしまった。
なんとか豆球を持っていたので、それを使って上がってきた。
ド素人3人が時間がかかってしまい、申し訳有りませんでした。

穴に入ったのが11時過ぎで出てきたのが16時前。
地上へと出て、皆で洞窟の前で記念撮影、いい写真が撮れました。

マツケンとヤーマンのおかげで未体験の地底探検ができた喜びは大きい。
F谷さんもpiccoloさんも私も二人には案内してもらい感謝しかない。
自然が作り出した造形、しかも地底世界を体験出来るなんてこんな有り難いことはない。
マツケンとヤーマンに山の神様が会わせてくださったんだと思う。
狭い空間での宙ぶらりんロープの上り下りは、もっと練習をしなければ!と課題ができました。
このために買ったツナギも、まだまだ活躍してもらわないといけないので、ヤーマンとマツケンにまた洞窟探検に連れて行ってもらいたいと思います~。
めちゃくちゃ、地底探検は楽しかったです。

翌日の服や道具の洗濯が大変だった。洞窟内は石灰が多いのでそれらが付着している。
道具は水洗いでいけたけど、服に付いている石灰をとるのに難儀した。洗い残しがあったら石灰なので服の生地が固くなってしまうのではと思った。
石灰はアルカリになるから、中和するにはクエン酸に浸け置いたらいいのではと思い、たらいに服を入れ浸け置いた。それから水を何回も代えながら洗った。自然の中で楽しもうと思ったら、道具や服の手入れもきちっとしとかないとですね。
我々も川遊びを教えてもらって最高の巡り合わせでした。
次回は慣れてきてゆっくり洞内を見られると思いますので、ぜひまた行きましょう!
最高に楽しい洞窟探検の案内ありがとうございました。
沢もめちゃくちゃ楽しんでもらえて何より!!
水に浸りまくっていたのでマツケンちゃんは山の水の神様がついているんだと思う。
マツケンちゃんの天真爛漫に楽しんでいる姿は、こちらまで楽しい気分を盛り上げてもらえる。
また面白そうなとこに連れて行ってね。

